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☆- カリタンタン -☆

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[ ちんだみ ]
名護という北山(ほくざん)の中心地では、このごろ、1月には「二見情話」コンテストを開催しているらしい。本土ならさしずめ、「銀恋」コンテストということになる。トップの副賞は、結構豪華であるらしい。三位まで副賞があるという。

テバが15年前、(出張だったけど)入れあげていたころは、こんなコンテストはなかった。まことに、けしからん仕儀である。そのころは、この歌を歌う人はあまりいなかったような記憶がある。その曲を8トラのテープで買ってきて、東京で練習した。その甲斐あって、北部の人々からは、うちなんちゅ以上だとい激賞を受けた。毎年ハワイは軽かったはずだ。

K君は、名護に三年以上在住している、やはりカリタンである。彼は、昨年初出場したという。デュオの相方が誰なのか、これは、これから調査しようと思うが、ご本人によれば、四位だったとのことである。まあ、テバほどではないが、そこそこのパフォーマンスだったのかな、と思っていた。ところが、ほかの人に聞いてびっくり、一〜三位以外は、全員四位なのだという。沖縄のやさしさを感じる。

そのうえ、K君の評判は「チンダミ」だという。チンダミってなんだ。いろんな人に聞いた。本来の用語としては、三線(さんしん)の調律のことらしい。そして、人が歌う場合には、調律ができていない、つまり、音程が外れている、というようにも使われるらしい。

おそるべし、風土と文化と人々。
2000/08/31(Thr) 曇り


[ そばについて ]
沖縄そばというものがある。老若男女を問わず、たいへん盛んに食されている。豚のブロックに泡盛をふんだんに使って採った、ちょっぴり塩味のスープで、暑い・熱いといいながらも、思わず全部飲み干してしまう。これに豚のあばら骨付きのところ(スペアリブ)を、(多分圧力釜で)しっかり炊いたものをトッピングすると、ソーキそばということになる。

このソーキそばは、今でこそ、沖縄そばのイチオシとされているが、それほど古いものではない。おじいさん・おばあさんの若いころにはなかったという。現に、ここが元祖だ、という店が島の北部にある。我部祖河(がぶそか)食堂といって、この業界では最古老になるのだが、ぜんぜん気取らない大衆食堂である。母子連れ、はちまきおじさん、ネクタイあんちゃん、などが、混然、そばに励んでいる。

沖縄そばの食堂は、町中、どこにでもある。通常の民家が、そのままそば屋になった、とはっきりわかる店も多い。つまり、通りに面した、間口一間半ぐらいの叩きの部屋が、食堂に改造されているのである。これは、大阪でよく見かける、一般の文化住宅で、通りに面した窓が、いつの間にか、たこ焼き屋になっていること、と双璧の現象である。

こちらの人は、そば粉を使っていないのに「そば」を称することに、なにがしかの引け目を感じているようだ。本土ではラーメンを「中華そば」と呼んでいるよ、という話をしてあげると、顔を輝かせ、ホッとした様子になる。それと、このごろ沖縄そば屋に置いてある紅生姜。あれは昔はなかった。博多方面の人が持ち込んだんでしょうね。みんなで作るそば文化、です。
2000/08/29(Tue) 台風


[ 湿度の問題 ]
このごろのTVには、視聴していて気になることがある。いや、むしろ気障りなのだ。それは、裏声使用の問題である。アナウンサー(アナ)であれ、バラエティー・タレント(バラタレ)であれ、裏声を使用する頻度がきわて高いのだ。当方の音量設定が間違っているのか、と思うほど、耳許にギンギン響く声で喋るのである。いつのころからこうなったのだろうか。確とした記憶はないが、気が付いたらこうなっていた。

音速というものには、温度依存性がある。これは、中学入試で出てくるくらいの、結構有名な事象だ。摂氏でいうと、10度上昇につき、5メートルほど早くなる。しかし、もうひとつ、湿度依存性というものがある。湿度が高くなっても音速は早くなる。音速が早くなるということはどういうことか。これは、人間の音響発生機構が一定であれば、声が高くなるということと等価なのだ。

「サム・エンチャンティッド・イブニング」、古いですね。そう、かの進駐軍舶来の1000曲のひとつである。日没前後の夕刻は気温が急低下する。逆に、相対湿度は上がる。すると、人の声は高く響き、思わぬ遠くまで届くようになる。それが女性の声であれば、夜目・遠目効果とあいまって、周りの人々をしっかりと魅了するのである。こうした状況は、テバも歓迎だし、誰も文句はないだろうと思われる。

問題は、ライトに照らされたTVスタジオである。ここでは、温度はエアコンで強制的に抑えられている。しかも、そのためもあって、相対湿度は極端に低い。簡単にいうと、声の通りが非常に悪い。そこで男も女も、アナであれバラタレであれ、キンキン声を出さざるをえないのだ。特に、大勢が勝手にガヤガヤしゃべっている時などは、裏声を使わなければ、誰も注目してはくれない。こうしたことが伝染したのか、国民の多くは、今やTVそっくりな、裏声多用なしゃべり方をする。

路上であれ、電車の中であれ、いや議会においてさえ、裏声・キンキン声ばかりである。これは今や、この国民の第二の天性と化してしまった。つい最近までは、ご近所の大陸の某国民の専売だ、と思われていたエロキューションなのである。しかし、ライトに煌々と照らされたスタジオではないのだから、これではうるさいだけではないか、と考える向きもあろう。そう、うるさいのだ。しかも、原因はちがっていた。ライトのせいではなかったのだ。

ウェットな環境にあれば、人は低い声で話せば充分である。逆に、ドライな環境にあっては、人はカン高い声で話さざるをえない。そう、この社会がドライだということ、そのことが、そこに棲む人々に、カン高い声で話すことを強いていたのである。アナやバラタレが始めたことではなかった。彼らもドライな社会の一員であるに過ぎなかったのだ。

かりゆしの里では、男女を問わず、人は決して大きな声や高い声では話さない。気候も社会も高温・多湿なのだからなのだろう。このことに最近気づいた。
2000/08/26(Sat) 晴れ


[ 泡盛について ]
成田空港の出発ロビー売店では、パック入り日本酒をあまり買わない方がよい、という話を聞いたことがある。南の国に拉致される可能性も高いので、防腐剤をたっぷり入れてあるからだという。酒に使われている防腐剤は、肝機能に障害を与えたり、尿酸値を高くする可能性があるのだという。

泡盛という地酒、これは極めてローカルな酒である。生産地≒消費地、という、考えようによってはごく当たり前の前提で造られている。日数をかけて遠隔地に搬送されることなど、全く想定されていない。したがって、どんな銘柄を選ぼうが、防腐剤を使っている心配は一切ない。(本当は、防腐剤を使う、などという、高級な技術を知らないだけだ、という人もいる。)

まだ三週間なので、5〜6銘柄しか試していないが、味や風味のバリエーションが、日本酒よりはっきりとしている感じである。ということは、テバ程度の味覚でも、味をききわける楽しみがけっこうあるということだ。週あたり2銘柄とすれば、一年で100というところかな。この県には53の市町村があるから、それぞれの代表2銘柄ずつはいけるわけだ。
2000/08/25(Fri) 晴れ


[ わがふる里は観光地 ]
宮古島からさらに船で行くこと二時間余、多良間島には、「八月踊り」というものがあり、国の重要無形民俗文化財に指定されているらしい。旧暦なので、九月に演じられるのだが、このごろは民俗ブーム、おさだまりの大変な人気だという。上演される三日間は、いろいろな所から押し掛ける人々で、普段閑静なこの島がごったがえすようだ。

Uさんは、やはり単身で東京から来ているのだが、今年こそはこの島に行く、という。宿は、と聞くと、何と彼の職場のY君が、この島の出身者で、ご両親が民宿をやっているのだそうだ。楽勝だね、というと、Uさん「自炊になっちゃうんだけどね」と言う。自炊とは珍しい民宿だ、と思ったら、話は全然ちがった。

Y君のご両親、年ごとに増える観光客に嫌気がさし、最近は、八月踊りの期間には、民宿を閉め、さらには、島から脱出して、余所へ遊びにいってしまうのだ、という。トップシーズンの民宿が空いていたわけだ。それにしても、これって、どこか本土の観光地のネイティブの方々の経営姿勢と、えらい違いですよね。
2000/08/23(Wed) 曇り


[ ミス「てだこ」 ]
かりゆしのミスに興味津々のテバの前に、重大なヒントが出現しました。先週の週末、那覇のお隣りの浦S市で、「ミスてだこ」の選定結果の発表があったのです。
「てだこ」とは何物か。バイトさんたちに訊きます。

Aさん(宮古出身)「それって何ですか。知りません。」

Bさん(那覇出身)「浦S市のあれね。でも『てだこ』って何ですか。」

Cさん(出身不明)「まさか、手であげる凧じゃないでしょね。」

参った。仕方がないので、最近親しくしている、「でいご会」の会長に教えてもらう。ごく明快、

 「てぃだ」=太陽

        の

 「こ」  = 子

な〜んだ、まんま、じゃないの。しかも、新聞も「てだこ」じゃ、ちょっと訛っているぞ。とはいえ、こんなことを知りたかった訳じゃないもんね、ワシ。

何よりも、今回ヒントになったのは、「ミスてだこ」が三人もいたことです。その三人の称号は、

@ミスてだこ・サンフラワー
Aミスてだこ・ゴールデンカップ
Bミスてだこ・ホワイトリリー

でありました。ここまでやるのか、と感じ入った次第です。こうなると、ひまに謹呈するゴージャスな称号は、「ミスひま・サンフラワー・ゴールデンカップ・ホワイトリリー」ぐらいじゃ物足りません。一年くらいは、熟考しなければなりません。
 o(^-^)oワクワク
2000/08/22(Tue) 台風


[ ビーチって何だ ]
ヒトが海水にひたる、ということは、大変に長い間、きわめて有害なことと思われていた。
魏志倭人伝でも、倭人の海士(あま)の風俗を、特異・奇異なものとして記述している。
海水浴の起源とは、とくると、英国のプレストンとかいうリゾートの名前が出てくる。
産業革命のストレスにさらされた、リバプールの労働者のための医療行為、という理解であったらしい。
ここ、かりゆしの島々はビーチの宝庫である。
子供たちは限りないエネルギーを発散し、若い娘達は限りない○○を××し……、といった光景が、季節と場所を問わず見られるのである。
が、そこで困るのは、中年のおやぢのグループである。
エネルギーはといえば、既に、三分経過のピコピコ状態になっているし、フェロモンは全くの枯渇、ということで、浜辺にいること自体、うさんくさい、という目で見られる。

ここで提案。ビーチの機能を、本来の姿に戻そうではないか。
ビーチとは、そもそも医療施設なのであるから、医師による、しかるべき処方箋を持った人々にのみ開放されるものだ、という原則に立ち返るのである。
そうすると、ガキが野放図に走り回るということもないし、ある種、目のやり場に困る、という状況もなくなるのだ。

問題はないか……といえば、ある……そんなビーチには、半病人のおやぢさえ、来たがらない。
2000/08/21(Mon) 曇り


[ 愛機のナゾ ]
昔、TOSBACとかいう大広間級の電算機(コンピュータとは言わない)を使っていたころ、電源スイッチがやたらとありました。
東芝派遣のインストラクター(という肩書きだったかどうか?)が、口を酸っぱくして指導していたのは、外から内に立ち上げて、内から外へ切っていく、ということでした。
つまりハードディスク(冷蔵庫サイズ)やラインプリンター(スバル360サイズ)や紙テープリーダー(テレビサイズ)のスヰッチ(と表記したいほど巨大)を入れてから、本体のスヰッチを入れよ、というものでした。切るときはこの逆です。

パソコンの時代になって、この原則はかなり曖昧になりました。が当初、古風テバは、当面するジョブでは、プリンタ電源を入れておくべきか、否か、などと悩んだものです。何故なら、プリントの必要があれば、その電源は、本体より先にONしておくべきだからです。
しかし、そのうち、デラックス級電算機の想い出も薄れ、いい加減にやるようになってきました。何といっても、人は楽の道に走る、これは真実です。

ところが今度の愛機、こいつはTOSBACの原理で動くらしいのです。あの怖い眼鏡のインストラクターの指導通りにやらないと、周辺機器が異常を起こすのです。
Sonyが、なぜ大型電算機の原理を取り入れたのか、まこと不思議です。しかし、本体→モニター、の順で電源を入れると、トリニトロンは、確実に真っ白になってしまいます。不思議だ。

2000/08/20(Sun) 晴れ


[ ふとんばさみを買う ]
現在住んでいるところは5Fなので、やや風が強い。布団を干すたびに不安を感じる。
ふとお隣さんのベランダを見ると、布団をあの蟹の爪の親玉みたいので挟んであった。
おお、これがあった、と早速近所のマーケットへ。

二種類の「ふとんばさみ」(そのまんまのネーミング)が陳列されていた。
一つは前から知っているやつ。もう一つは「アームが伸びて深くしっかり固定/縮めればコンパクトに収納/これなら心配いりません!」というハイテクもの。
ま、そんなに長い単身生活じゃないし、安いやつでいいや、と、ここのところメジャーになっている思考過程をたどる。

念のために値段を比較してびっくりした。どちらも蟹の爪が二本入っているのだが、在来型は530円。これに対して、ハイテク型が298円だったのだ。当然、即座にハイテク型に意志決定し、2セット買ってきた。

しみじみ思う。これにゼロを三つぐらい付けてみよう。Windows3.1のころのマシンと、現在のマシンの差そのものだ。
こうしたドッグイヤー的革命は、ふとんばさみの世界でも起こっていたのだった。
2000/08/19(Sat) 晴れ


[ 生活を明るくする工夫 ]
この県の人口は130万人位らしいのですが、驚くのは、「ミス○○」というタイトルを持った女性に、あちこちで、実によく出会うことです。
私の商売がそういう方面、ということでは全くありません。
たとえば○○市に行くと、ミス○○はもちろんのこと、ミス桜、ミスデイゴ(桜のようなもの)、ミスフォトジェニック、ミス△△ビーチ、ミス八月の十五夜等々が引きも切らないのです。

これは、生活を明るくするための、ある種の知恵ですね。
あなたに女の子の友達がいれば、早速「ミス○○」の称号を謹呈しましょう。あなたの奥様でもかまいませんよ。若い頃を思い返して、何かのミスにしてあげましょう。あなたが女性なら、えーい面倒だ、自分で付けちゃってください。
2000/08/18(Fri) 晴れ


[ 印鑑を登録する ]
女「当市では、三文判による印鑑登録はお断りしております」
テ「失礼な、消費税込みで420円もしたんだ」
女「お金の取引などでは銀行印ぐらいが普通です」
テ「いやナニ、建築協定とか緑化協定に使うんですよ」
女「大量生産された同じ判が、大量に出回っていますよ」
テ「チョコチョコッと削ってあるから、もう同じものはないよ」(ウソ)
女「それでは、一応のご指導は申し上げましたから……」
テ「いただきましたから……」
女・テ「これで登録することにしましょう」
2000/08/17(Thr) 晴れ

My Diary Version 1.21
[ 管理者:テバ 著作:じゃわ 画像:牛飼い ]