図は、象牙が弾性的であり、かつ、その弾性が分子のずれに起因することを示す装置である。薄く油をひかれた研磨大理石の板である。象牙の球を異なる高さから落下させると、毎回跳ね返されるが、板の上に円形の痕跡を残す。球がより高いところから落下するほど、痕跡は大きくなる。この実験で判るのは、球は落下することで平坦化し、平坦化の度合いは落下高が増すほど度合いが増す、そして、分子が圧縮される運動が球の跳ね返りを引き起こす、ということである。