聖職者、王侯貴族、騎士、商人、農奴・・・彼らは日常の姿勢からして異なっていた。例えば貴族。両足は自然な間隔で開かれ、背筋はきちんと伸ばされ、その顔は周囲を睥睨している。肘は自然に曲げられ、その手は重いものを持つことがない。農奴たちは反対の極である。伏し目がちであり、背筋は前屈みで左右どちらかに傾いている。特に体重は、常に一方の足のみにかけられているが、これは他の階級が決して取ることのない姿勢なのであった。中世の風景が舞台で演じられるとき、観客は一瞥にして彼の身分を知るのである。

【オペラに見る中世】