[ ちゃーなぐりさよー ] |
昨年、やってきたばかりの八月の沖縄は、台風に明け暮れていたような気がします。それに引き替え、今年は、一部を除いて連日の晴天でありました。テバの職場の窓から慶良間の島々が見える晴朗な日も、たくさんありました。水平線の島影と前面の海、その上に広がる空・・・こんな日には、何か良いことがあるような気がするのです。子供じみてますけどね。
沖縄の空の色、それは、ラピスラズリのウルトラ・マリンからインディゴ・ブルーへ、そして宇宙の深部にまで続いているようなダーク・ブルーへと移り変わる、不思議な不思議な色です。見る者を、時に茫然とさせ、そして、時にもの悲しい思いに誘います。海や雲は一目で好きになりましたが、最後に、そして一番好きになったのがこの空の色でした。
さて、お別れの時がきました。テバは、任を解かれ、この嘉利吉の地を離れます。
私はよそ者としてやって来た
そして、よそ者として去っていく
………
今、世界はどこまでも昏い
そして、道は雪に覆われている
「冬の旅」より
いえいえ、そんなことはありません。これからは、どこにいても、沖縄のことを考えさえすれば、そこの地と、そこにいる友人たちのことを思い出すことができるのですから。ちょうど、狐のルナールが、黄金色に稔る小麦畑を見さえすれば、星の王子様のことを思い出すことができるように。
そうそう、今まで内緒にしていましたが、最近、三味線(さんしん)も始めていたのです。これからは独習ということになりますし、簡単なものしかできないことでしょうが、もう一つ、思い出を増やすことができました。短期間でここまで引き上げていただけたことに、関係の皆様には心から感謝を申し上げます。
あのことも、このことも、皆さん、本当にありがとうございました。
ちゃー嘉利吉どー!
2001/08/31(Fri)
 | |